フォーマルスーツ、礼服のダブル4ボタン。

それは過去のモデルなのか？

僕はそうは思いません。

一時期のシングル3ボタン、段返り3ボタンから今、隆盛を誇るシングル2ボタン。

だからダブルは古い、という考えが古い！
と僕は断固として思うのです。

礼服として、ダブルとシングルの格付けの差は厳密にはありません。

しかし、どこかダブルの方が格上と思われるのはなぜか？


胸前が雄々しく映え、それがどこか威厳を漂わせる。
そしてピーク襟の悠然としたフォルムがそう感じさせるのではないか？

と、僕は思います。



お腹が出ているのを隠せるからダブル・・・という話をよく聞きます。
打ち合いが広く、フラットなフロントに見える分、確かにその効果はありますが、
しかし細身の方が着用されても、凛々しく決まります。


当店のモデルが着用した写真をご覧いただければ、伝わるのではないでしょうか。



このモデルは、僕が生産に携わるようになって、
初めて全くのゼロから、規格製作から参加したモデルです。

WEBチームによって、遂にホームページでの販売も開始！

先日、一般店頭で販売されている様子も見てきましたが、
自分がゼロから関わったスーツがこうして世に出る事になったのは
本当に感慨深いものがあります。

何より、そのスーツを着て、フォーマルシーンに臨まれる方々がいるという事に
こみ上げるものがあります。


今年の2月の月にプロトタイプを製作し、パンツを作り変え、
生地を数種類から選別し、ボタンも何十個という候補から選びました。

たかが礼服、されど礼服。
色々な意見、アイディアを出し、最後はボタンに時間を費やしました。

営業経験の長い、マネージャーのこだわりであった「面構え」を損なわないボタンであり、
しかもコストを抑えられるものというのに苦労した記憶があります。


このモデル生産にあたり、全く新しくデザインした型紙を採用。
パンツの型紙もシルエットを重視しながらも、細身パンツにありがちな
ヒップの食い込み軽減化を図りました。

これまで通し番号で振っていた型紙のモデル番号に、
そのラインを崩して”09”と命名したのが期待の表われでもあります。


そして、国産生地に自社工房生産。
それでありながら、破格のホームページ価格を実現できたのはあらゆる面を革新し、
自社工房直売だからこそ！


サマーアイテム真っ只中の今ですが、
早くも在庫が薄くなりつつあり、ホームページ販売も開始したということで、
本日より生産開始しました！


このスーツに使用した生地も、
このダブルと同時製作したシングルモデルが初めてのこと！

黒が深く鮮やかなのが特長です。



1日も早く！という社長の指示を受け、工房に型紙と生地を搬入できたのは
今夜19時過ぎのこと。

これが明日になるかどうかで最終で数日のズレになる可能性もありますから。


ここんところ、ずっとブログを滞らして臥龍のような日々を送っていたのは、
別注と定番生産のコントロールを掌握するために、
何通りもの表を作っては直しを繰り返していたからです。
(という、正当化する方向のいいわけ)

まだ、改良中ですが、
その管理表が少しずつ機能しはじめていることに手ごたえを、
そして、この新モデルがノービアノービオの
フラッグモデルになることを祈りつつ。



09年モデル・フォーマルスーツのお問い合わせ、お求めはインターネット店、
また、大阪・天満橋(谷町)と東京・南青山にございますノービアノービオ旗艦店まで！