コールパンツ。


モーニングコートやディレクターズスーツなど、
格上フォーマルの装いに欠かせないパンツです。



今、工房ではお得意先の要望もあり、
これまでのコールパンツをさらにスケールアップさせて上級モデルの
開発に着手しました。


礼服の黒い生地に比べ格段に高額なので、
生地選びも慎重に行っています。


色の濃淡、線の入り方、混率など、今までの傾向と最近の流れ、
実際のお客様の声など様々な視点から検討しています。


そこまでこだわるのは、
コールパンツはお手持ちのフォーマルスーツに加えるだけで、
カンタンに格上の礼装：ディレクターズスーツへと変身させることからも、
フォーマルにおいては上級に位置するアイテムであるから。



最近、単品でのご注文も増えてきたところをみると、
フォーマルスーツをお持ちの方にお求めいただいてるのかなと思います。


コールパンツはモーニングコートを着るときだけのパンツという
印象が強いというのは否めませんが、
ディレクターズスーツでも欠かせないパンツなのです。


ディレクターズスーツ

フォーマルスーツよりワンランク上の着こなし。
ホスト側の親族や主賓格のゲストに！



では、そもそもコールパンツとはどういう意味なのでしょう？

僕は、「ゲストに呼ばれたときに履くから”コール”パンツか」
と思っていました。


それで気になって調べてはみたものの
大抵「コールパンツは縞模様のパンツ」程度の説明なのですね。


それだけの説明で片付けられている事が多いだけに、
さらに調べてみると、ようやく語源に辿りきました。


コールパンツのコールはコーデュロイ(コール天)に由来し、
縦方向に毛羽のある(うね)を表した織物。


コール天は、うね織の、ひも状になったと言う意味の「corded」と
「ビロード(天鵞絨)」を合成した造語という説もあります。

今ではコーデュロイの方が耳なじみかと思いますが、
コーデュロイはルイ14世の戴冠式に献上されたことから、
庭師の制服として採用されました。


それが起源で
「Corde du Roi＝王様の畝」
「CORDUROY」と名づけらたといいます。

その生地が珍重された様が伺えますね。



コール生地は摩擦に強いので洋服地・足袋地にすることが多いです。

モーニングコートのパンツとしての印象が一番強いコールパンツですが、
ディレクターズスーツもコールパンツをあわせ、
それだけでよりフォーマル感が高まりますね。


ディレクターズスーツは持ってないんだけど、という方もご安心を。

上でも少し触れましたが、
既にフォーマルスーツをお持ちの方ならご安心！


そのジャケットにコールパンツを合わせて頂くだけでも
ディレクターズスーツと遜色のない格付けとなりますので、
コールパンツは是非、お持ちいただきたいものですね。


同じ準礼装の格付けでも、ディレクターズスーツは
フォーマルスーツで１つ上の格となりますので、
どちらを着ていく方がふさわしいのか
シーン別や立場などによって使い分けができれば、とても素敵ですよね。

コールパンツを1本お持ちになるだけで、
ぐっとフォーマルの世界観は広がりますよ。

コールパンツ、ディレクターズスーツのお求めはインターネット店、
また、大阪・天満橋(谷町)と東京・南青山にございますノービアノービオ旗艦店まで！