2009年03月04日
メイちゃんの執事の柴田理人風のネクタイを作ってみた!
前回の「メイちゃんの執事の柴田理人風のネクタイを作ってみる!」
につづく、第二弾!
タイトルはそのまま
「メイちゃんの執事の柴田理人風のネクタイを作ってみた!」
です。
あくまで「風」です。
かぜじゃなく「的なテイスト感をふくませてみましたが?」っていう感じで
ハードルはあまーくあまーくして下さいませ。
てことで、あれからひとつきほど経ちまして、ようやくサンプルができました。
が!
たいへん残念なことに、とても僕のイメージに適うものではなく、
非常に落胆を覚えました。
GMも「全然ちゃうなぁ」とがっかり気味。
このままでは到底、本製品をつくることなんてできやしない!
本当に頭を抱えて悩んでいました。
クリップでつまんでみたりして、形を整えたりして、
なんとか修整できないかと試行錯誤・・・。
(洋服関係は修正ではなく、修整の字が一般的)
そしたらピコーン!
このサンプルを依頼したあと、縫製のおねえさまが工房で見せてくれた
デモンストレーションを思い出した。
「こないだブログに書いてたやろ?あたしもドラマみててんけど、
こうちゃうかなって思ってんよ」
と、ミシンの傍らにあったメモの切れ端を細くネクタイ風に切って、
ミシンをてててててっと小気味よく走らせて、即興でカタチをつくってくれたんですよね。
そのときはもうサンプル依頼をかけてしまっていたけど、
すばやく再現して見せてくれた事にいたく感動しました。
それを受け、藁にもすがる思いで工房へ。
「助けてください~・・・あのサンプル・・・こんな感じであがってきたんですよ~」
と、サンプルを見せると、そのリアクションはGMといっしょ(笑)
ネクタイ自体のフォルムはいいんだけれど、
バロックタイのように平たくなっていて、ユーロタイではない。
で、お嬢さんが「たけるくんのファン」だということで、
一緒に観ているとのことなので、あれこれ相談しながら記憶を絞り出す。
絞り、搾る・・・のだけれど、
僕の中の一番搾り記憶は
メイちゃん役、榮倉奈々ちゃんのメガネ姿しか出てこねェ!
う~ん実に萌える!
けど、そんな萌え萌え心をスパークさせたところで、
なんの解決にもならないので、
あれこれ相談の話を元に、僕がマチ針を打ち込んで、
結び目を再現しようと奮闘した結果がコレ。

右下の写真にノットの裏に忍ばせたマチ針が確認できると思います。
しかし・・・これでもボリュームが足りない。
「ドラマのは、もっとこう、ふぅわっふぅわっしてますよね?」
「うん、ここがもっともっこり団子さんにならなあかんよね?」
と後日、改めてわざわざ写真を印刷してくれて、
自分のマフラーで何度も結び目の再現に挑んでくれました。
140着以上の子供スーツの納期が近いというのに、本当に感謝!
そして行きついた答え。
「やっぱりコレ、さこう君が言ってたように、
クロス・ノット(※1)の裏結びみたいなカンジかな?」と。
どういうことかと言いますと、
「あなた、いってらっしゃい風」に奥さんがネクタイを結ぶ場合、逆向きから
ノットを作らなくちゃいけないけれど、これをそのまますればいいのです。
つまり、自分で結ぶやりかたを、向かい側に立った人がすればいいだけでは?
あいや!ということはそれ、ダブル・クロス・ノット(※2)って言われるやつでは!?
うん、後述のクロスノットの説明からしても、やはりそうかも。
そして、そこからプロジェクトX in東大阪。
(読む人のセルフサービスでBGMは地上の星で、
読むときは田口トモロヲを意識してお願いします。)
一度は諦めようと思った。
もー既製品買ってくりゃいいじゃん。そう、投げやりになった。
だが、職人魂に火が入った。
ルックスでは理人に完膚なきまでに完敗でも、ネクタイで勝負したい。
コンプレックスだか意地だかわからない。
それでもやるしかなかった。
だが、さこっちは傍観しているだけだった・・・。
いやぁマジすごいっす。
ネクタイ職人が本職でもないのに、
結び目のパーツもね、きちんといせ込んであったり、アイロンで吹かししたりして
サイズ調整するんですもんなぁ。。。
そして、最後の微調整。
そのとき、工房は夕方の検品時間になった。
「しまった!トルソーが出払っていて、使えない」
出荷のリミット時刻は迫っている。
さこっちは言った。
「僕がトルソー代わりになります」
マチ針が刺さる危険もあったが、ひるまなかった。
迫る時間と、妥協を許せない職人の魂のせめぎあい。
正面からのディテールにこだわる微調整が続く。
そのとき!
ジュバシュッ!
「ぁふぅあっつ!」
血の気のひくような、さこっちの悲鳴が工房内にこだました。
よりによって、一番細いマチ針の先が彼の喉元をプッスリとらえた。
「物が物なら、生首になってたかも・・・」
後に彼は語った。
変な汗をかく彼をヨソに周囲はなんだか楽しそう・・・。
だが、その犠牲は実に素晴らしいものへと結実する。
このクロス!このふくらみ!このいせ込みのディテール!
全てにおいてサンプルを遥かに凌駕するクオリティ!
パーデキ!(パーフェクトな出来栄え)

さぁ、いよいよ本製品の取り掛かりだ!
てことで、もうホームページではご予約開始しているとのことだそうです。

ご予約が重なった場合、次回入荷以降のお届けとなる場合がございますので、
予めご了承くださいませ。
※1:クロス・ノット
ネクタイの結び方のひとつ。
結び目に走る1本の筋が特徴で、ネクタイよりも結び目にアクセントを持たせるので、
無地やシンプルな柄のネクタイに向いているとされています。
※2:ダブル・クロス・ノット
ネクタイの結び方でも、複雑な結び方で、できるだけでカッコイイ!
バランスよく交差して生まれるZ型の結び目のところに、
ネクタイのソフトなねじれが表現され、エレガントでフォーマル感も演出できます。
につづく、第二弾!
タイトルはそのまま
「メイちゃんの執事の柴田理人風のネクタイを作ってみた!」
です。
あくまで「風」です。
かぜじゃなく「的なテイスト感をふくませてみましたが?」っていう感じで
ハードルはあまーくあまーくして下さいませ。
てことで、あれからひとつきほど経ちまして、ようやくサンプルができました。
が!
たいへん残念なことに、とても僕のイメージに適うものではなく、
非常に落胆を覚えました。
GMも「全然ちゃうなぁ」とがっかり気味。
このままでは到底、本製品をつくることなんてできやしない!
本当に頭を抱えて悩んでいました。
クリップでつまんでみたりして、形を整えたりして、
なんとか修整できないかと試行錯誤・・・。
(洋服関係は修正ではなく、修整の字が一般的)
そしたらピコーン!
このサンプルを依頼したあと、縫製のおねえさまが工房で見せてくれた
デモンストレーションを思い出した。
「こないだブログに書いてたやろ?あたしもドラマみててんけど、
こうちゃうかなって思ってんよ」
と、ミシンの傍らにあったメモの切れ端を細くネクタイ風に切って、
ミシンをてててててっと小気味よく走らせて、即興でカタチをつくってくれたんですよね。
そのときはもうサンプル依頼をかけてしまっていたけど、
すばやく再現して見せてくれた事にいたく感動しました。
それを受け、藁にもすがる思いで工房へ。
「助けてください~・・・あのサンプル・・・こんな感じであがってきたんですよ~」
と、サンプルを見せると、そのリアクションはGMといっしょ(笑)
ネクタイ自体のフォルムはいいんだけれど、
バロックタイのように平たくなっていて、ユーロタイではない。
で、お嬢さんが「たけるくんのファン」だということで、
一緒に観ているとのことなので、あれこれ相談しながら記憶を絞り出す。
絞り、搾る・・・のだけれど、
僕の中の一番搾り記憶は
メイちゃん役、榮倉奈々ちゃんのメガネ姿しか出てこねェ!
う~ん実に萌える!
けど、そんな萌え萌え心をスパークさせたところで、
なんの解決にもならないので、
あれこれ相談の話を元に、僕がマチ針を打ち込んで、
結び目を再現しようと奮闘した結果がコレ。

右下の写真にノットの裏に忍ばせたマチ針が確認できると思います。
しかし・・・これでもボリュームが足りない。
「ドラマのは、もっとこう、ふぅわっふぅわっしてますよね?」
「うん、ここがもっともっこり団子さんにならなあかんよね?」
と後日、改めてわざわざ写真を印刷してくれて、
自分のマフラーで何度も結び目の再現に挑んでくれました。
140着以上の子供スーツの納期が近いというのに、本当に感謝!
そして行きついた答え。
「やっぱりコレ、さこう君が言ってたように、
クロス・ノット(※1)の裏結びみたいなカンジかな?」と。
どういうことかと言いますと、
「あなた、いってらっしゃい風」に奥さんがネクタイを結ぶ場合、逆向きから
ノットを作らなくちゃいけないけれど、これをそのまますればいいのです。
つまり、自分で結ぶやりかたを、向かい側に立った人がすればいいだけでは?
あいや!ということはそれ、ダブル・クロス・ノット(※2)って言われるやつでは!?
うん、後述のクロスノットの説明からしても、やはりそうかも。
そして、そこからプロジェクトX in東大阪。
(読む人のセルフサービスでBGMは地上の星で、
読むときは田口トモロヲを意識してお願いします。)
一度は諦めようと思った。
もー既製品買ってくりゃいいじゃん。そう、投げやりになった。
だが、職人魂に火が入った。
ルックスでは理人に完膚なきまでに完敗でも、ネクタイで勝負したい。
コンプレックスだか意地だかわからない。
それでもやるしかなかった。
だが、さこっちは傍観しているだけだった・・・。
いやぁマジすごいっす。
ネクタイ職人が本職でもないのに、
結び目のパーツもね、きちんといせ込んであったり、アイロンで吹かししたりして
サイズ調整するんですもんなぁ。。。
そして、最後の微調整。
そのとき、工房は夕方の検品時間になった。
「しまった!トルソーが出払っていて、使えない」
出荷のリミット時刻は迫っている。
さこっちは言った。
「僕がトルソー代わりになります」
マチ針が刺さる危険もあったが、ひるまなかった。
迫る時間と、妥協を許せない職人の魂のせめぎあい。
正面からのディテールにこだわる微調整が続く。
そのとき!
ジュバシュッ!
「ぁふぅあっつ!」
血の気のひくような、さこっちの悲鳴が工房内にこだました。
よりによって、一番細いマチ針の先が彼の喉元をプッスリとらえた。
「物が物なら、生首になってたかも・・・」
後に彼は語った。
変な汗をかく彼をヨソに周囲はなんだか楽しそう・・・。
だが、その犠牲は実に素晴らしいものへと結実する。
このクロス!このふくらみ!このいせ込みのディテール!
全てにおいてサンプルを遥かに凌駕するクオリティ!
パーデキ!(パーフェクトな出来栄え)

さぁ、いよいよ本製品の取り掛かりだ!
てことで、もうホームページではご予約開始しているとのことだそうです。

ご予約が重なった場合、次回入荷以降のお届けとなる場合がございますので、
予めご了承くださいませ。
※1:クロス・ノット
ネクタイの結び方のひとつ。
結び目に走る1本の筋が特徴で、ネクタイよりも結び目にアクセントを持たせるので、
無地やシンプルな柄のネクタイに向いているとされています。
※2:ダブル・クロス・ノット
ネクタイの結び方でも、複雑な結び方で、できるだけでカッコイイ!
バランスよく交差して生まれるZ型の結び目のところに、
ネクタイのソフトなねじれが表現され、エレガントでフォーマル感も演出できます。
Posted by さこっち。 at 01:02│Comments(0)
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