2009年01月17日
執事のおはなし。
自分にも一斉送信されてきた「FW:」や「RE:」で始まるメールの流れが読めなくて、
よくみたら、イチバン最初に送信した人のメールのあて先に、
自分のアドレスだけが抜けてると、
なんだか寂しくはなりませんか?凹みませんか?僕だけですか。
・・・気のせいならいいんです。
さ、気を取り直して、予告通り執事のお話でもいたしましょうか。
巷では未曾有の不景気と言っていますが、
もうひとつ、未曾有の執事ブームなんだとか。
執事は、中世以降につくられた職位で、主人の補佐・家政の指揮を執る職業でした。
近代になって、英国のバトラーと呼ばれる職業に習い、使用人の上級職の名称となったそうです。
今、日本で人気の「黒執事」や「メイちゃんの執事」で言う執事は、
この英国の使用人の執事がモチーフではなんでしょうかネ。
ですが、
日本でも「執事」の歴史は古く、藤原氏が全盛を極めた頃から記録が残っていて、
鎌倉幕府以降では、関東執事という職があり、
後に室町幕府で管領(かんれい)という職に統廃合されていきます。
室町幕府末期の関東管領と言えば、
09年の大河ドラマ「天地人」で阿部寛さん演じる上杉謙信。
ちょっと表現が跳びますが、いわば上杉謙信も「執事」だったわけです。
最近、ゲームなどの影響で若い女性に戦国武将ブームも起きているわけですが、
上杉謙信も人気の高い人物。
それに加えて「執事」ですから、
う~ん、一波乱起こしそうな設定ではないですか。
そうでもないですか。
このように、
日本語で「執事」と言う職業は、とても色んな意味を含んでいます。
喩えるなら、
トラックもバスもワゴンもスポーツカーも全部まとめて「車」
と言ってしまう複雑な職業のような気がします。
「お帰りなさいませ、お嬢様」でおなじみ
【執事喫茶】などで盛り上がる執事、
お屋敷でのバトラー(執事)はハウス・スチュワード(家令)に次ぐ地位で、
フットマン、グルーム・オヴ・ザ・チェインバーズ(客室係)などを束ねる位置にありました。
本来、スチュワード(家令)とバトラー(執事)は別の職業ですが、
こういった職業の人物が登場する西洋文学が日本で翻訳された際、
スチュワードとバトラーをごっちゃにして「執事」と訳してしまったのだとか。
執事は、イメージ通り、ご主人様に食事やお茶を給仕する仕事のほか、
食器類、ワインなどのアルコール類の管理、他の使用人の監督業務をはじめ、戸締りなど、
屋敷の多岐に渡る業務をこなしていました。
そんな執事にまつわる漫画などのイラストを目にするたび、
「なぜ、モーニングコートにプリーツシャツ?」
「燕尾服に結び下げのネクタイぃいい?」
あるいは、タキシードとも燕尾服とも区別のつかない服を着ているし・・・。
そんな絵を見るたび、
「モーニングコートにはプリーツなしのウィングカラーシャツだろうが~!」
「燕尾服にはイカ胸シャツを着てよー!」
なんて、鼻息を荒くしておったわけですが、
執事について調べていくと、意外な答えを見つけます。
その下につくフットマンには、どちらかというと派手めのお仕着せ(※後述)が
支給されていたようですが、バトラーは主人に付き従い紳士の装いをする事が多かったそうです。
ただ、主人を立て、使用人としての立場を示すため、
わざとドレスコードをはずしたパンツやネクタイを着用したり、
カラーコーディネートを崩していたそうです。
と、言うことは、モーニングにプリーツシャツを着るのも、燕尾服に結び下げのネクタイも、
ご主人様を立てるための演出なのか・・・と考えると、妙に納得したり。
描き手の方々が、そこまで調べているのなら、それはすごいなぁと感心するばかりです。
そして、執事を指すバトラーという言葉の由来ですが、
これは執事がお酒の管理を任されることから瓶の「ボトル」が起源だそうです。
お酒を管理するということは、醸造に関わる技術や知識が必要不可欠だったともいわれます。
醸造学といえば、当店で取り扱っているバカラ【Baccarat】のオノロジーシリーズは
その名が示す通りオノロジスト(醸造学者)のための
テイスティング用として作られたのがはじまりです。
ビール、シャンパン、コニャック、ワインなど、種類別に作られ、
その色、香り、味わいを最大限に引き出すコレクションとして、
オノロジスト(醸造学者)やソムリエから圧倒的支持を得ています。
もし、執事のコスプレをするのであれば、
他のコスプレイヤーと差を出すために、至高のオノロジストのグラスをオススメしたいところです。
あ、念のために言っときますけど、
このグラスで髭男爵的なルネッサーンス!ごっこして、バリンと割った日にゃあ、
軽~く3日3晩は凹みますから、お気をつけて!
毎日工房にいる僕なんてのは、廃盤や傷物のモーニングや燕尾服が着たい放題!
さぁ、明日もいっちょやりますか!
「私は・・・あくまで執事ですから」ごっこ!
うーん、倉庫に眠っている、ドレッシーな燕尾やフロックやモーニング、
そういうレンタルをしてみるってのはどうだろうか・・・。
そういえば昔、近所に「バトラーズ」というステーキハウスがあったんですけど、
あれは執事レストランで、執事カフェのはしりだったのかも?
※【お仕着せ(しきせ)】
主人から奉公人へ与えられる衣服のことです。
日本では江戸時代頃から使われるようになった言葉で、
季節ごとに与えられたことから、「四季施」とも表記も。
ただ、多くはお盆と年末に支給されたとされ、
現代のボーナスの原型と言えるかもしれませんね。
ヤバ!こんな事を書いてて、僕の夏のボーナスがお仕着せで、燕尾服とかになるのは困る!
よくみたら、イチバン最初に送信した人のメールのあて先に、
自分のアドレスだけが抜けてると、
なんだか寂しくはなりませんか?凹みませんか?僕だけですか。
・・・気のせいならいいんです。
さ、気を取り直して、予告通り執事のお話でもいたしましょうか。
巷では未曾有の不景気と言っていますが、
もうひとつ、未曾有の執事ブームなんだとか。
執事は、中世以降につくられた職位で、主人の補佐・家政の指揮を執る職業でした。
近代になって、英国のバトラーと呼ばれる職業に習い、使用人の上級職の名称となったそうです。
今、日本で人気の「黒執事」や「メイちゃんの執事」で言う執事は、
この英国の使用人の執事がモチーフではなんでしょうかネ。
ですが、
日本でも「執事」の歴史は古く、藤原氏が全盛を極めた頃から記録が残っていて、
鎌倉幕府以降では、関東執事という職があり、
後に室町幕府で管領(かんれい)という職に統廃合されていきます。
室町幕府末期の関東管領と言えば、
09年の大河ドラマ「天地人」で阿部寛さん演じる上杉謙信。
ちょっと表現が跳びますが、いわば上杉謙信も「執事」だったわけです。
最近、ゲームなどの影響で若い女性に戦国武将ブームも起きているわけですが、
上杉謙信も人気の高い人物。
それに加えて「執事」ですから、
う~ん、一波乱起こしそうな設定ではないですか。
そうでもないですか。
このように、
日本語で「執事」と言う職業は、とても色んな意味を含んでいます。
喩えるなら、
トラックもバスもワゴンもスポーツカーも全部まとめて「車」
と言ってしまう複雑な職業のような気がします。
「お帰りなさいませ、お嬢様」でおなじみ
【執事喫茶】などで盛り上がる執事、
お屋敷でのバトラー(執事)はハウス・スチュワード(家令)に次ぐ地位で、
フットマン、グルーム・オヴ・ザ・チェインバーズ(客室係)などを束ねる位置にありました。
本来、スチュワード(家令)とバトラー(執事)は別の職業ですが、
こういった職業の人物が登場する西洋文学が日本で翻訳された際、
スチュワードとバトラーをごっちゃにして「執事」と訳してしまったのだとか。
執事は、イメージ通り、ご主人様に食事やお茶を給仕する仕事のほか、
食器類、ワインなどのアルコール類の管理、他の使用人の監督業務をはじめ、戸締りなど、
屋敷の多岐に渡る業務をこなしていました。
そんな執事にまつわる漫画などのイラストを目にするたび、
「なぜ、モーニングコートにプリーツシャツ?」
「燕尾服に結び下げのネクタイぃいい?」
あるいは、タキシードとも燕尾服とも区別のつかない服を着ているし・・・。
そんな絵を見るたび、
「モーニングコートにはプリーツなしのウィングカラーシャツだろうが~!」
「燕尾服にはイカ胸シャツを着てよー!」
なんて、鼻息を荒くしておったわけですが、
執事について調べていくと、意外な答えを見つけます。
その下につくフットマンには、どちらかというと派手めのお仕着せ(※後述)が
支給されていたようですが、バトラーは主人に付き従い紳士の装いをする事が多かったそうです。
ただ、主人を立て、使用人としての立場を示すため、
わざとドレスコードをはずしたパンツやネクタイを着用したり、
カラーコーディネートを崩していたそうです。
と、言うことは、モーニングにプリーツシャツを着るのも、燕尾服に結び下げのネクタイも、
ご主人様を立てるための演出なのか・・・と考えると、妙に納得したり。
描き手の方々が、そこまで調べているのなら、それはすごいなぁと感心するばかりです。
そして、執事を指すバトラーという言葉の由来ですが、
これは執事がお酒の管理を任されることから瓶の「ボトル」が起源だそうです。
お酒を管理するということは、醸造に関わる技術や知識が必要不可欠だったともいわれます。
醸造学といえば、当店で取り扱っているバカラ【Baccarat】のオノロジーシリーズは
その名が示す通りオノロジスト(醸造学者)のための
テイスティング用として作られたのがはじまりです。
ビール、シャンパン、コニャック、ワインなど、種類別に作られ、
その色、香り、味わいを最大限に引き出すコレクションとして、
オノロジスト(醸造学者)やソムリエから圧倒的支持を得ています。
もし、執事のコスプレをするのであれば、
他のコスプレイヤーと差を出すために、至高のオノロジストのグラスをオススメしたいところです。
あ、念のために言っときますけど、
このグラスで髭男爵的なルネッサーンス!ごっこして、バリンと割った日にゃあ、
軽~く3日3晩は凹みますから、お気をつけて!
毎日工房にいる僕なんてのは、廃盤や傷物のモーニングや燕尾服が着たい放題!
さぁ、明日もいっちょやりますか!
「私は・・・あくまで執事ですから」ごっこ!
うーん、倉庫に眠っている、ドレッシーな燕尾やフロックやモーニング、
そういうレンタルをしてみるってのはどうだろうか・・・。
そういえば昔、近所に「バトラーズ」というステーキハウスがあったんですけど、
あれは執事レストランで、執事カフェのはしりだったのかも?
※【お仕着せ(しきせ)】
主人から奉公人へ与えられる衣服のことです。
日本では江戸時代頃から使われるようになった言葉で、
季節ごとに与えられたことから、「四季施」とも表記も。
ただ、多くはお盆と年末に支給されたとされ、
現代のボーナスの原型と言えるかもしれませんね。
ヤバ!こんな事を書いてて、僕の夏のボーナスがお仕着せで、燕尾服とかになるのは困る!
Posted by さこっち。 at 00:28│Comments(0)
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